作品紹介その28です。
ちょっと変則的ですが、またBullet×M@stersです。
陽一Pの作品は中二病作品ばかりなんです。
が、Bullet ×M@stersにおいてはその中二病を踏み越えて
辛酸な、言葉通りにハードな領域に踏み込んでいます。
初期のBullet×M@stersは、シリアスに見せようとしながら
どこか笑ってしまうような滑稽さがあったのですが、
千早が銃を手に取った瞬間からその滑稽さは消えうせ
「死ぬ」といったら「本当に死ぬ」世界に様変わりしました。
それまで相手が手に取った武器は、亜美真美のナイフを
除けばどこか空想じみていました。今までのどの武器のインパクトをも、
言葉どおり一発で吹き払う銃という火器の登場。
これによって物語の進行上、ありえないと分かっていても
Pの死というリアリティが向上し、戦闘の緊迫感から
ストーリーのギリギリとした重苦しさまでが、それまでとは
比べ物にならないほどのレベルに達しました。
これがBullet×M@stersにおいて最大の転機であり、
この物語が中二病の絵空事から、大人の階段を昇ることになった
第一歩と言えると思います。
さて、今回の新作はその重苦しさをすべて吸い込んだかのような
圧倒的にハードな作品になっています。
なぜアイドルたちの物語を改変するだけのNovelsM@sterで
ここまでやるのか。まったくもってナンセンス。
正直言ってまともな発想じゃありません。
所詮ギャルゲー原作のノベマスは、ギャグテイストであるべきという
不文律をあざ笑うかのように、陽一Pがバレマスを公開する度に
重すぎる弾丸が放たれます。