二次創作の世界では、原作が生きていることが大切ですが、アイマスはその点を非常に理解していると思います。
DLCという仕組みに始まり、MAに見られる様な定期的なCDシリーズの発売、ライブイベントの充実など、ゲーム本体の更新とは違う所で、今なお生き続けています。
ゴーストが死ぬ時は、更新が止まった時、というのはあれ以外の何かの作者の発言でしたが、さてアイマスはそれを理解しているのか、非常に巧みな延命方法を考え出しました。
それは、中の人システムです。ミンゴス=千早、春香=中村先生のように、中の人とアイドルが一対一関係になることで、アイマスは生き続けます。
本来声優が歌っているだけのアイマスライヴが、この蜜月の関係により、アイドル達の活動と同一視され、結果的にアイマスが今もなお更新されつづけるコンテンツだと、演出しています。
逆に、DSキャラは、最初から人気声優をつかっています。これはDSを従来の売り切り型コンテンツとして、一発ドカンと、いきたかったんじゃないかなと想像しています。
旧アイマスと違う、キャラ主導型のゲーム。一般的なキャラゲーに近い形態ですね。ラブプラスがインタラクティブ型インターフェースを実装したのと正反対な、流れに逆行する様な感じがします。
DSがアイドルマスターとして異質なのは、恐らくコンセプトそのものが異なるからじゃないかなあ、などと思ったりもします。
現実的に売れっ子の声優である彼女たち3人を、くぎゅを除くアイマスガールズのように束縛するのは非現実的です。
彼女たちのアイマスガールズとしての活動は、個々のキャラアルバムを作成でほぼ終了し、最近発売された「THE IDOLM@STER BEST OF 765+876=!!」シリーズで完結したのではないでしょうか。
萩原雪歩役のゆりしー降板時も、アイマスガールズとしての束縛の負荷について触れられたように、このシステムは良くも悪くもキャラと中の人が強く結びつくことが前提になります。
そういう意味で、潰しのきかないこのシステムが他のアニメやゲームで使われることは少ないだろうし、大きな欠点をもっています。それでも中の人をここまで売り込むことに成功したバンナムは、さすがの名プロデューサーというしかありません。